各ツールの料金・機能は公式サイトの記載を2026年11月3日に確認したものです。当サイトで実際に使った検証はしていません。
まず「生成」と「編集」を分ける
AI動画ツールをひとまとめに比較すると混乱します。中心の機能で見ると工程がはっきり分かれていて、同じ土俵に乗っていません。
| 工程 | 該当するツール | 何をしてくれるか |
|---|---|---|
| 素材を作る(生成) | Runway / Pika | テキストや画像から短い映像そのものを作る |
| 素材を編集する | CapCut / Descript | 撮影・生成した素材をつなぎ、字幕や音を整える |
| 素材から切り出す | Opus Clip | 長尺動画から短尺クリップを自動で抜く |
自分が困っているのが「素材が無い」のか「編集に時間がかかる」のか「切り抜きが面倒」なのかを先に決めれば、候補は自然に絞られます。
比較表(2026年11月3日確認)
| 主な用途 | 公式に案内されている主な機能 | 料金(入り口) | 注意したい点 | |
|---|---|---|---|---|
| Runway | 映像生成・既存映像の編集 | Gen-4.5で1回2〜10秒の生成。Aleph 2.0で文章の指示による背景の差し替えや物の追加・除去。Kling・Seedanceなど他社モデルも同じクレジットで使える | Free(初回125クレジットのみ)、Standard 月15ドル(625クレジット) | 無料プランの動画には透かしが入る。試行の分だけクレジットを使う |
| Pika | 短いクリップの生成 | 自社モデル(Pika 2.5、Pikaframes)と他社モデル(Seedance・Kling・Wanなど)を選べる。Swap Anything・Motion Transfer・Extend Videoなどのアプリ | Free(毎月のクレジットなし)、Starter 月10ドル(900クレジット) | 無料プランには商用ライセンスが含まれない。Pika 2.5は720p |
| CapCut | SNS向けの編集 | テンプレート、字幕の自動生成(日本語に対応、23言語)、背景除去、テキスト読み上げ、縦横比の自動リフレーム | 無料版あり、Pro 月2,700円(毎月800のAIクレジット) | 自動リフレームは2026年4月からPro限定。AI機能の一部は無料版で使えない |
| Descript | 文字起こしベースの編集 | 文章を消すと映像も切れる編集、Studio Sound、フィラー除去、AIの共同編集者Underlord(ベータ) | Free(720p・透かし付き)、Hobbyist 年払いで月16ドル(月払い24ドル) | 日本語の自動文字起こしは対応言語に入っていない。 字幕の日本語への翻訳と日本語の吹き替えは対応 |
| Opus Clip | 切り抜きの自動化 | ハイライト候補の抽出、話者に合わせた縦型変換(AIリフレーム)、自動字幕、Virality Score(Starter以上) | Free(字幕に透かし、保存は3日まで)、Starter 月15ドル | 日本語は公式の対応言語の表で「ベータ版」の扱い。 1:1・16:9へのリフレームはPro(月29ドル)以上 |
工程別の使い分け
素材を作る:Runway と Pika
Runwayは映像の生成と、既存映像の編集機能の両方を持ちます。Gen-4.5の生成は1回2〜10秒で、長い作品は複数のクリップをつないで組み立てる前提です。料金ページの目安では、Standardの625クレジットはGen-4.5で約52秒分です。公式ヘルプでは、作ったものはRunway側からの非商用の制限なしに使えるとされています。企画段階のイメージ映像や演出の叩き台を作る用途で検討しやすいツールです。詳しくはRunwayレビューを参照してください。
Pikaは、数秒単位の短いクリップを作る方向のサービスです。以前は看板機能として紹介されていた演出効果「Pikaffects」は、現在の公式のトップページと料金ページには載っていません。今は自社モデルに加えて他社の動画モデルや、画像・音声の生成も同じ画面から選べる形です。無料プランには毎月のクレジットが付かず(クレジットパックの購入が必要)、商用ライセンスはStarter以上に含まれます。ワンカットの挿入素材やSNS用の短い動きを足したいときの候補で、これ単体で完結する長い動画にはなりません。詳しくはPikaレビューを参照してください。
編集する:CapCut と Descript
CapCutは、TikTokと同じByteDanceのグループが提供する編集アプリで、デスクトップ版・オンライン版・モバイル版があります。テンプレートと自動字幕でSNS向けの短尺動画を仕上げる用途に向き、公式ページでは日本語の音声から日本語の字幕を自動生成できると説明されています。ただし、縦横比を自動で変える自動リフレームは2026年4月から無料版では使えなくなり、Proの契約が必要です。詳しくはCapCutレビューを参照してください。
Descriptは発想が違い、文字起こしを編集すると映像が連動して切れます。インタビューや解説動画のように「話している内容」が主役の動画向けの設計です。ただし公式ヘルプでは、自動文字起こしの対応はラテン文字の言語に限られ、日本語は未対応とされています。日本語で話した動画が中心なら、日本語の字幕の自動生成に対応しているCapCutなどの方が合います。英語などの動画に日本語の字幕や吹き替えを付ける用途なら当てはまります。詳しくはDescriptレビューを参照してください。
切り出す:Opus Clip
既に長尺の動画がある人向けです。ゼロから作るのではなく、あるものから短いクリップの候補を出す工程を自動化します。日本語は公式ヘルプの対応言語の表で「ベータ版」の扱いで、絵文字やキーワードの強調が不正確になることがあると注記されているため、日本語の動画では字幕の修正工程を見込んでください。無料プランは字幕に透かしが入り、書き出しとメディアの保存は3日までです。出てきた候補をそのまま出すのではなく、選別を人が行う前提で組むと現実的です。詳しくはOpus Clipレビューを参照してください。
導入前に確認したいこと
- 商用利用の条件。 ツールごとに書き方が違います。Runwayは非商用の制限なし、Pikaは無料プランに商用ライセンスなし(Starter以上に含まれる)、CapCutはテンプレートや素材ごとにライセンスが異なり、録音された音源の権利は原則として許諾されないと規約にあります。DescriptとOpus Clipは、使う前に各社の最新の規約を確認してください。
- 日本語への対応。 日本語の自動文字起こしは、CapCutは対応、Descriptは未対応、Opus Clipはベータです。日本語で話した動画を扱うなら、ここで候補が変わります。
- 無料プランの制限。 透かし(Runway・Descript・Opus Clip)、書き出しの解像度(Descriptは720pまで)、保存期間(Opus Clipは3日)、毎月のクレジットの有無(Runwayは初回のみ、Pikaはなし)を、使う予定の工程に照らして確認してください。
- 書き出し形式。 納品先が指定するコーデックや解像度に、そのツールとプランが対応しているかは見落としがちです。
- 生成AIであることの明示。 広告や企業発信で使う場合、生成物であることを示す必要がある場面が増えています。
- 試行回数のコスト。 生成系は「1回で決まらない」前提です。クレジット消費量を月単位で見積もっておくと、後から慌てずに済みます。
よくある質問
Q. 無料で始められますか。 5つとも無料プランがありますが、範囲が違います。CapCutの無料版は無料テンプレートと基本編集ツール、Descriptは720p・透かし付き・メディア時間月60分、Opus Clipは字幕に透かし・保存3日までです。生成系はRunwayが初回125クレジットのみ、Pikaは毎月のクレジットがなく購入が必要なため、継続して使うなら有料プランが前提と考えたほうが見積もりを外しません。
Q. AIが作った動画は不自然になりませんか。 動画生成AI全般の注意として、人物の指の動きや細かい物理挙動などに不自然さが残るカットが出ることがあります。実写素材と組み合わせる、生成部分を短くつなぐといった使い方にし、公開前にコマごとに確認してください。
Q. 1本にまとめられるツールはありますか。 中心の機能は、生成(Runway・Pika)・編集(CapCut・Descript)・切り出し(Opus Clip)で分かれています。ただしRunwayには既存映像の編集機能、Descriptにはクリップの切り出しや画像・映像の生成機能があるなど、重なる部分もあります。必要な工程がそのツールのどのプランで使えるかを確認し、足りない工程は組み合わせるのが手戻りの少ない考え方です。
関連する無料ツール
工程をまたぐと、書き出しサイズが想定を超えることがあります。動画ファイルサイズ計算ツールで、再生時間とビットレートからサイズを概算し、容量上限に収める必要ビットレートを逆算できます。変換・圧縮をまとめて扱うソフトの無料版の制限と料金はVideoProc Converter AIの解説で整理しています。
PR|工程の間をつなぐ変換・圧縮
ツールを組み合わせて使うと、形式の違いによる詰まりが出やすくなります。変換・圧縮・画面録画をまとめて扱えるソフトとして 【VideoProc】 があります。
※当サイトでは未検証です。料金・対応環境・最新の条件は公式サイトでご確認ください。
VideoProc 公式サイト