この記事の結論
会議の記録をAIに任せるツールは、見た目の機能が似ていても「どの会議形態に強いか」で選ぶべきものが変わります。先に結論を書いておきます。
| 状況 | 向いているツール |
|---|---|
| 国内の会社のサービスを、日本語の料金表・ヘルプで契約したい(法人は請求書払いも) | Notta |
| Zoomをメインで使っていて、追加契約を増やしたくない | Zoom AI Companion |
| 商談記録をCRMに残したい・営業チームで使う | Fireflies.ai |
| ツールを問わず個人で幅広く記録したい | Otter.ai |
| 記録より先に「音が聞き取れない」問題がある | Krisp |
比較表
| 主な守備範囲 | 強み | つまずきやすい点 | |
|---|---|---|---|
| Notta | オンライン会議・スマホ録音・ファイルの取り込み | 国内の会社のサービスで、料金表・ヘルプ・学割(学生・教職員は年間プラン50%OFF)が日本語で揃っている | 無料のフリーは1回3分までで、会議1本を丸ごと文字起こしするには有料プランが要る |
| Otter.ai | オンライン会議・スマホ録音・ファイルの取り込み | Zoom・Teams・Meetに自動で参加でき、無料のBasicでも月300分(1回30分まで)使える | 日本語は2025年11月から対応。1回の録音は1言語だけ(日本語と英語の同時は不可)で、画面は英語のまま。料金は米ドル表示 |
| Fireflies.ai | オンライン会議(営業通話) | CRM連携を前提とした記録の残し方ができる | チーム運用が前提で、個人単発だと機能が過剰 |
| Zoom AI Companion(現在は「AI機能」とZoomMate) | Zoom会議(My Notesは他社の会議・対面にも対応) | 有料プランに追加料金なしで含まれる | 他社の会議はMy Notes経由で、無料プランは月3回まで |
| Krisp | 音声の前処理 | 入力ノイズを消して、他ツールの精度を底上げできる | それ自体は議事録を作らない |
それぞれの位置づけ
Notta
Notta株式会社が提供する、国内向けのAI文字起こし・議事録サービスです。公式の料金ページ(2026年11月3日確認)では、フリー(0円・月120分)、プレミアム(月払い1,980円/年払いで月1,185円・月1,800分)、ビジネス(1アカウント月払い4,180円/年払いで月2,508円・文字起こし無制限)、エンタープライズ(要相談)の4つで、表示は税込です。対応言語は日本語・英語など58言語とヘルプセンターに書かれています。
注意したいのは、無料のフリーは1回の文字起こしが3分までという点です。月120分の枠があっても、1時間の会議を1本まるごと文字起こしすることはできません。会議の記録に使うなら、プレミアム以上が前提になります。録音機の「Notta Memo」をつなぐと文字起こしの枠が付く特典もあります。料金・学割・解約の条件はNottaの料金まとめに、録音機どうしの違いはNotta MemoとPLAUD Noteの違いにまとめました。
Otter.ai
米国のOtter.aiが提供する会議記録サービスで、Zoom・Google Meet・Microsoft Teamsの会議に自動で参加するほか、アプリで対面の会話も記録できます。公式の料金ページ(2026年11月3日確認・米ドル表示)では、Basic(無料・月300分・1回30分まで)、Pro(月払い$16.99/年払いで月あたり$8.33・月1,200分・1回90分まで)、Business(月払い$30/年払いで月あたり$19.99・1回4時間まで)、Enterprise(要問い合わせ)の4つです。
日本語の文字起こしには2025年11月から対応しています。ただし公式ヘルプによると、1回の録音で文字起こしできるのは1つの言語だけで、日本語と英語が混ざる会議を両方とも文字にすることはできません(同時に扱えるのはフランス語と英語の組み合わせのみ)。言語は録音前に選び、あとから変えられません。また、言語の設定で変わるのは文字起こしだけで、設定やメニューの画面は英語のままです。英語の会議が多く、言語ごとに会議を分けて記録できる人に向いています。詳しくはOtter.aiレビューを参照してください。
Fireflies.ai
営業通話の記録をCRMに自動で残すという明確な用途を持っています。「議事録を作る」よりも「商談の履歴を営業組織の資産にする」ツールと捉えたほうが正確です。個人が単発の会議をメモ代わりに残す用途では機能が余ります。詳しくはFireflies.aiレビューを参照してください。
Zoom AI Companion
Zoomの中で完結する点が最大の利点です。既に有料プランを契約しているなら、追加の月額を増やさずに要約・アクションアイテム抽出まで到達できます。なお「AI Companion」の名前は使われなくなり、今は有料プランに含まれる「AI機能」と、有料アドオンの「ZoomMate」に分かれています。また、AIメモ機能「My Notes」は Teams・Google Meet の会議や対面の会話にも対応すると公式に説明されています(2026年10月22日確認)。詳しくはZoom AI Companion(ZoomMate)の料金・無料版・違いを参照してください。
Krisp
他のツールとは層が違い、音声そのものを整えるツールです。「文字起こしの精度が出ない」という悩みの原因が、実はツールではなく入力音声の品質にある場合、ここを直すほうが効きます。詳しくはKrispレビューを参照してください。
選ぶ前に確認したいこと
- 会議の何割がオンラインか。 対面比率が高い職種では、オンライン会議前提のツールを入れても記録は増えません。対面や電話も記録したい場合の考え方はAIボイスレコーダーと会議の文字起こしAIの違いにまとめました。
- 誰が後から読むのか。 自分用のメモなら要約の粒度は粗くて構いませんが、他人に渡すなら発言者の区別と時刻が必要になります。
- 録音してよい会議か。 相手方の同意が要る場面があります。ツールの選定より前に、社内のルールを確認してください。
- 日本語での実力を自分の会議で試したか。 どのツールも英語での評価がそのまま日本語に当てはまるとは限りません。無料枠で自社の会議を1本通してから判断するのが確実です。
よくある質問
Q. 無料プランだけで運用できますか。 短時間の会議を月に数本記録する程度であれば可能な場合があります。ただし各社とも無料枠には月間の録音時間や保存期間の制限があり、業務で常用すると早い段階で上限に当たります。
Q. 文字起こしの精度はどれくらいですか。 話者が明瞭で1人ずつ話す条件なら実用に足りますが、複数人が重なる・専門用語が多い・回線が不安定といった条件が重なると一気に落ちます。数値の精度より、自分の会議環境で試すほうが判断は早くなります。
Q. 議事録の清書までAIに任せられますか。 要約と論点抽出までは任せられますが、「決まったこと」と「決まっていないこと」の線引きは人が確認する必要があります。ここを機械の出力のまま配布すると、後から認識のずれが表面化します。
PR|オンライン以外の会議も記録したいとき
ここで挙げたツールはオンライン会議の記録が中心で、対面の打ち合わせや外出先での会話は守備範囲の外にあります。録音と文字起こしを端末側で完結させる選択肢として PLAUD NOTE のようなAIボイスレコーダーがあります。
※当サイトでは未検証です。料金・対応環境・最新の条件は公式サイトでご確認ください。
PLAUD NOTE 公式サイト